神崎遥 個展「BEER,BEER,BEER!」

ベン・シャーンやアンディ・ウォーホルのドローイングを彷彿させるソリッドな線描画で人々を魅了する神崎遥。昨年初挑戦したUNKNOWN ASIA ART EXCHANGE OSAKA 2017 では、張國權賞(Boss Art Gallery / 台湾)の受賞も話題でした。今回の個展では、彼女が愛してやまないBEERをモチーフにしたイラストが多数展示されます。春先に飲みたくなるエールビールのような軽やかな声で、作品のことやこれまでのこと、そしてビールのことを語ってくれました。

--いきなりですが神崎さん、ビールお好きでしょ。

  • はい。働くようになってから「仲間と、美味しいものと、楽しい空間」が必要で(笑)。ビールは欠かせない存在ですね。泡がきれいなもの、そしてどちらかというと軽やかな味が好きです。

--今回の個展ではタイトルはズバリ BEER, BEER, BEER! ビール直球勝負ですね。

  • DMOARTSでは初個展になるので、ディレクターと相談しながら、まずは自分の好きなモチーフを描くことにしました。人と飲みながら話す楽しさ、一人で飲む楽しさ、外国でもビールを飲みながら人と話せたら面白い・・・そんな楽しさも作品を通して醸し出したいです。

  • --今回の個展ではタイトルはズバリ BEER, BEER, BEER! ビール直球勝負ですね。

--いろいろな国のビール瓶が登場しますね。実際に行った国もありますか?

  • フランスは留学していましたが当時まだ高校生(笑)。ほとんどが未知の国ですが、この国のビールを飲むならこんな感じかな?などを、頭の中で場面を想像、妄想しながら描きました。とは言え、知らないビールがほとんどなので、インターネットでの検索や、世界のビールセットを購入して自分なりに研究しました(笑)

--ちなみに今回のビール作品の中で神崎さんが特に気に入っているのはどれでしょう?

  • 私の部屋に飾るなら、、の目線だとハートランドかも。私の部屋にはすっと馴染む気がします。 シンハーはビール瓶らしくない作品に仕上がった感じが気に入っています。

  • --ちなみに今回のビール作品の中で神崎さんが特に気に入っているのはどれでしょう?

--今回の個展もそうですが、昨年のUNKNOWN ASIAでの作品や過去のものを通して、神崎さんのイラストはそれぞれが独立している印象があります。トリミングの仕方に何かこだわりがあるのでしょうか?

  • 単品を描いている意識は無いですね。どちらかと言えば私は連続しているものが好きなので、例えば今回のビール瓶は1枚にひとつの絵ですが、自分の中では全部の絵が繋がっています。それは、「ページを繰る」感覚に近く、その意識で描いています。

--神崎さんは何といっても、線のずれやインクの滲みに表れる線描画が魅力的だしカッコいいですね。描き方の手法など聞きたいです。

  • 付けペンで和紙に描きます。ずっと水彩画紙を使っていたのですが、昨年のUNKNOWN ASIAでは薄い紙に描くことに挑戦し、いろいろと試行錯誤の結果 和紙に辿り着きました。和紙は水の吸収力が凄いので、結果的に良い感じに線の滲みや表情を出してくれるのが気に入っています。 アイディア出しには時間をかけますね。個展の場合は当然全体のアイディアを考えて、ある程度まとまればほぼイメージが出来ているので、そこから一気にアウトプットしながら描きます。

  • --神崎さんは何といっても、線のずれやインクの滲みに表れる線描画が魅力的だしカッコいいですね。描き方の手法など聞きたいです。

--現在の創作活動をなぜイラストレーションに?

  • 大学卒業後は映画配給会社に就職し、創作活動自体から遠ざかっていたのですが、仕事柄グラフィックデザインへの関心も高くなり、退社して桑沢デザイン研究所で本格的にデザインの勉強をしました。今はグラフィックデザインもしています。自分の表現として、グラフィックデザインやイラストレーションであっても、展示方法はインスタレーションのようにいろいろな見せ方ができれば面白いかなと考えています。    

--影響を受けたアーティストなど聞きたいです。

  • 李禹煥 (Lee Ufan) が好きです!

--これは意外ですね。神崎さんの作風はアメリカンナイズというか、ウォーホールやベン・シャーンを彷彿させるので、抑制の効いた李禹煥とは意外です。興味深いです!

  • それまでは解説を読みながら絵を観るタイプだったのですが、李禹煥美術館(直島)で彼の作品に初めて触れて、その余白や空間をじっと観ていると、自分の解釈や感覚で自由に観て良いんだよって気づかせてくれたアーティストです。影響を受けました。私も自分の絵で余白や空間を大事にしています    

--DMOARTSでは初となる個展 BEER, BEER, BEER!ではどんなことを伝えたいですか?

  • UNKNOWN ASIAで賞をくださったBOSS Gallery(台湾)の張國權さんが、私の作品について、「静かで琴線に触れた日常の一コマ」というコメントをくださいました。日常の一瞬の美しさを捉えるような、普段はなんとも思わないことも、よくよく見たら美しく見えることをイメージとして伝われば良いですね。皆さんそれぞれの感じ方があると思います。ご自由に感じてもらえたらハッピーです。

  • --DMOARTSでは初となる個展 BEER, BEER, BEER!ではどんなことを伝えたいですか?

ARTIST PROFILE

  • 神崎遥 / Haruka Kanzaki
  • 神崎遥 / Haruka Kanzaki

    略歴

    1989年 静岡生まれ
    2013年 早稲田大学文学部演劇映像コース卒業
    2017年 桑沢デザイン研究所夜間部ビジュアルデザインコース卒業

     

    受賞歴
    日本ブックデザイン賞2016 入選
    痴漢抑止バッジデザインコンテスト2016 最優秀賞
    東京装画賞2016 一次選考通過
    おいしい東北パッケージデザイン展2016 審査員賞・梅原真賞
    「UNKNOWN ASIA 2017」 審査員 張國權賞(台北 BOSS Gallery)、レビュアー フルタニタカハル賞(digmeout ART&DINER)

     

    主な展示
    個展「plants and people」@中目黒「TUCCI」(2016)
    グループ展「UNKNOWN ASIA 2017」@大阪ハービスホール(2017)

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