学生時代で建築は完結(笑)。空間よりも見せ方に関心が向かい、空間デザインの会社でグラフィックに関わりました。物事を整理して上手く収めるというデザイン本来の意味合いだと建築とグラフィックは頭の使い方が近いかな。建築は物事すべてを「予定調和」で計画して進めていくのに対して、イラストや絵は感性で発信する部分もあり、理性と本能くらい相反すると僕は思っています。実はその「予定調和」が自分の作品を窮屈にしている場合もあり、どう壊していくかも課題です。

2010年からイラストを描いて、それぞれの時代に僕の中ではテーマがあったけれど、今の時点でこれが「旬」なテーマです。そしてPOP ART SOULとして今一番見せたい、表現したいモチーフでもあります。

PLAYBOYで一コマ漫画を描いていたDan DeCarlo、FPMのジャケットも手掛けたフランス人のキラーズ、そして日本の小島功さん。エロさとキャッチ―さのバランス感が抜群です。

僕を「パッケージ」で見てもらえたら凄く嬉しい。例えばゲンズブール、ポール・ウェラー、ウォーホルは、本業が合ってそこに付随する色んな自分を作りパッケージとして表現している。僕も本業はイラストレーターだけど街の友達は絵だけの繋がりではなくて、音楽や遊び、大好きな60年代のカルチャーなど色々。何事もカッコよく表現するのが僕の前提。アプローチは無限大、でも出てくるものがカッコいいものじゃないとね。それを象徴するのが僕の中でSOULという言葉です。SOULは魂とかの意味以上にスタイルやカッコよさの象徴だと思ってPOP ART そしてSOULです。

UNKNOWN ASIA以降、やる前にあれこれ考えて不安になることが無駄なことに思えてきました。多少目の前にあることは「どうにかなる」という感覚になれたのは大きいです。